オリンピックの街 イタリア・トリノ(2)
お食事はどうですか?
イタリア料理ってやっぱり!海の幸だって豊富なローマやナポリ、南イタリアが本場ですよねェ?
・・・北イタリアのお料理ってあまり聞いたことがないのですけど・・・
聞いたことがないのは、それは一つにはメディアやTV番組が取り上げてこなかったとも言えますよね。
そこはやはり旅に出てご自分の眼で自分の感覚で確かめねば・・・!
欧州の国々の食文化、特にイタリアはまだまだ「その土地の地域性」というものを大切にしているのだと訪問する度に感じます。
日本だってもちろん郷土色豊かな食文化は存在するのだけど、欧州の街のほうが「地域の食文化の育み」へのこだわりは根強い気がするのです。
だからその土地の食材や郷土の食はその土地でいただく・・・そんな感じなのです。
北イタリアを代表するワインといえば、日本のワインショップでも銘柄を連ねて随分と久しいです。
「バローロ」や「バルバレスコ」なんかが代表銘柄。
とは言え、この2銘柄だけではありません。
そんな北イタリア原産のワインを育む地域、それはトリノの南に位置するモンフェラート丘陵。
このあたりが北イタリアのワインの主要産地です。
トリノの老舗レストランのお勧めメニュー。
それは“鶏のマレンゴ風”。(Pollo alla Marengo)
あの脱獄犯カサノバだって来客名簿に名を連ね、”鶏のマレンゴ風”を注文したレストランがいまだトリノ市内に存在するのです。
秋の頃ともなればこぞって皆が待ちわびるのが白トリュフ。
トリノの郊外はまだまだハシバミやポプラ、栗などが茂る森が豊富だから、季節ともなればトリュフ・ハンティングのために訓練を受けた犬たちが樹々の根元を嗅いで大忙し。
イタリアで白トリュフの事をタルトゥフォ・ビアンコといい、別名“森のダイヤモンド”ですって!
またまた製菓産業ではチョコレートの老舗でもあるのがカッファレル社。
現在、この企業は郊外のキソーネ渓谷に社屋を構えています。
そうしてカッファレル社を随分前に訪問させていただいた時、案内してくださった広報担当氏はこういったのです。
「チョコレートの原料は、皆さまご存じの通り南米からスペインの船団を通して欧州へともたらされました。でも現在の固形の形のチョコレートを開発したのは・・・つまり我が社であります!つまり最初にチョコレートの原料がもたらされたのはスペインであれど、現在のチョコレートの形を生み出したのは・・つまり我が社!えへん!」
とても誇らしげに・・・・。
そうしてトリノの町は毎年3月に官能的な甘い香りに町中が包まれる幸せなイベントがあるのです。
それが恒例のチョコレートフェスティバル。
フェスティバル期間中は世界中からチョコレート好きや業界の方たちが集うのです!
《つづく》